激しい流れに逆らい龍門を登りきった鯉が、龍となり天に昇っていったという中国の「登龍門伝説」。その鯉のように、我が子も困難に負けずたくましく育ってほしい。立身出世の願いも込めて、端午の節句にこいのぼりを掲げることが、江戶時代中期に庶⺠の間に広まったのがはじまりとされています。
節句の「節」とは季節の変わり目のこと。古来、邪気が入りやすいと考えられ、無病息災や豊作、子孫繁栄を願い、邪気をはらうさまざまな行事が行われてきました。なかでも江戶幕府が公的な節日と定めた五節句は、現代まで引き継がれているのです。